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今の世の中は、“現実”と“真実”が見えづらいし、見抜きにくい。その時、私たちが何をもって“現実”と“真実”を見極めるか、そのことへ私なりの答えをメッセージに入れました。

MISIAの最新シングル「ANY LOVE」は、アフリカへ旅した経験から生まれたラヴ・ソング。デビュー時からLOVEについて歌い続けてきたMISIAが、世界規模の視点を持ってLOVEについて真剣に考えたという。早速本人に話を訊いた。

――命の大切さを歌ったアルバム『ASCENSION』のツアーが終了し、それから待望の最新シングル「ANY LOVE」を作りつつ、アフリカへ行ってきたそうですね?
MISIA: 4月中旬に、前から行きたかったアフリカへ行ってきました。音楽制作のため、という理由もあったのですが、長崎に暮らしたこともあったため戦争についてや、自然に囲まれて暮らしていたことから環境問題が気になったりしていて、世の中の矛盾や問題がいろいろあるのに、いつまでも解決しないのはどうしてなのか、子供の頃から疑問になっていたんです。それでいろいろ調べていくうちに最終的にアフリカの地に行き着いて、アフリカで起こっている問題は日本や世界で起こっている問題とつながっているのでは? と凄く感じるようになったんです。ホワイトバンドやプロダクト・レッドへの参加は、こんな思いからきているのだと思います。
――実際に行ってみて、自分の中で変わったことはありました?
MISIA: 国と国で解決しようとするから解決できないことがあるのであって、もっと個人と個人とか、意外と解決の仕方はシンプルであると感じました。学校の子供やスラムの子供たちと音楽で通じ合うことができて、音楽が存在する意味がわかった気がしました。
――「ANY LOVE」のPVもアフリカで撮影していますね?
MISIA: 曲はアフリカに行く前に作ったんですけど、“ANY LOVE”ということからアフリカで歌うことで深い部分が伝わるのでは、と思って。でも実は帰国してから、さらに「ANY LOVE」で伝えたかったメッセージが自分の中に見えたので、その思いを歌詞に書き加え、歌い直しました。今の世の中は、“現実”と“真実”が見えづらいし、見抜きにくい。その時、私たちが何をもって“現実”と“真実”を見極めるか、そのことへ私なりの答えをメッセージに入れました。
――“本気で愛してく”という歌詞は、そういう気持ちから?
MISIA: アフリカから帰ってきて、最初は東京のあまりの豊かさに気後れしたり、改めてビックリしたりしました。そのうちに東京が“都会”というテーマで作られた巨大なテーマパークのように見えてきて、この世界がリアルなものとして見えてこなくなったんです。何がリアルかわからなくなった。けれどそんなとき、親しい人と話したり、音楽や愛に触れる度に、世界をリアルに感じたんです。ああ、Loveがあるから、リアルがわかるんだって。“現実”と“真実”を見極めるために必要なもの。それはLove。だから、そのLoveと向き合う時は、本気でなくっちゃ!というメッセージです。
――カップリングのコーセー「雪肌精」CMソング「そばにいて...」に込めたメッセージはどんなものなのでしょう?
MISIA: ここ数年伝えたかったメッセージを歌っています。インターネットや携帯やメールとか、コミュニケートの仕方が広がって本当に素晴らしいと思うけど、その反面で“会う”という行為の代用品になっている点があって。“そばにいて”と何故思うかというと、人というのは、人を感じる時に目とか耳とかを個別に感じるのではなくて、体全部でその人を感じるのだから、会わないと全てが満たされないからなんです。
――デビューからずっと“LOVE”を歌ってきていますが、“LOVE”そのものへの思いは変わってきましたか?
MISIA: “LOVE is No.1”という、愛が一番大事というのは変わらないけど、振り幅みたいのは広くなりましたね。歌にもそれが表れているといいな、と思います。

インタビュー・文/伊藤なつみ

http://www.vibe-net.com/musicinfo/interview/MISIA.html




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