―小柄で、可愛らしい人だった。この華奢な体のどこから、あの圧倒的な存在感のある声が出るのかと思ったほどだ。'04年12月8日に6枚目のニューコンセプトアルバム『SINGER FOR SINGER』を出したばかりのMISIAさんは、日本の音楽シーンの中でも際だった歌唱力で抜群の存在感を示している。

 「昨年('03年)でデビュー5周年を迎え、全国5大ドームツアーもやって、自分の中ではいい区切りの年になったんです。これから10年20年先に、自分がどうなりたいのか考えてみる機会でもありました。その時に、私はやっぱり歌うことが好きなんだ。ずっとシンガーであり続けたいと強く思うようになり、今回のアルバムのコンセプトが固まってきました」

―アルバム『SINGER FOR SINGER』には、久保田利伸、藤井フミヤ、TAKURO(GLAY)をはじめとする、日本を代表する7人のシンガーソングライターが、すべて書き下ろしの曲を提供している。作曲者にこれほど豪華な顔ぶれが集まったアルバムは、日本のポップス史上、他に類を見ない。

 「その人そのものが一つのジャンルと言ってもいいような、独自のスタイルを持った方々が私のために歌を書いてくれたのが、まずありがたいと思いました。どれも力の入った良い曲ばかりで、しかもレコーディングに来てくださったり、歌い方のアドバイスをいただいたりして、とても勉強になったし、感謝しています」

―福岡出身のMISIAさんは4歳のころからピアノを習い始め、高校時代には吹奏楽部に所属しながら歌のレッスンにも通っていた。

 「毎日がすごく忙しくて、とても追いつかないようになり吹奏楽部の皆さんのご理解とご協力のもと、”ひとりシンガー部“というのを作って自由にさせてもらったんです。その時に定期演奏会などで福岡のアクロスホールやマリンメッセでも歌わせてもらいました。デビューしてからいろんな会場でライブしましたが、福岡はどこも歌ったことのある場所だったので、まさにホームグラウンドって感じでした」

―'05年の元旦は、そのホームグラウンドの一つであるマリンメッセ福岡のコンサートで幕を開ける。

 「藤井フミヤさんから『里帰りするために、お正月にライブやるんだろ』って言われたんですが、決してそんなことはありません(笑)。意図的ではなく、偶然です。でも、福岡に帰ると食べ物はおいしいしやっぱりホッとしますね。東京に住んでいるとお醤油やお味噌の味が違ったりして、好みの味を探すのが大変なんです」

―福岡を皮切りに、全国11都市で3ヵ月にわたって行われるコンサートツアーのタイトルは、『THE TOUR OF MISIA 2005 THE SINGER SHOW』。あらためて歌うことの楽しさ、喜びを感じながら、シンガーとしての新境地に挑む。

 「CDで聴くのとはまた違った、ライブでしか体感できない”歌“を聴いていただければと思います」

文=江月義憲




■ MISIA (ミーシャ)
  1978年7月7日生まれ。福岡出身。’98年2月に「つつみ込むように・・・」でデビュー。
その圧倒的な歌唱力と楽曲の完成度の高さで一躍日本を代表するトップアーティストに。 日本が誇るシンガー達が生み出すメロディーをシンガーMISIAが歌い上げた史上初のシンガーコンセプトアルバム「SINGER FOR SINGER」を’04年12月8日にリリース。



 
 

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